こんにちは、あかりとりです。
私が学んだ手織りは
「失敗というものは存在しない」
という流派の手織りでした。
厳密には違うかもしれないけれど
雰囲気としてね。
ただ、私のなかには
「これ失敗だなー」
というものがありました。
それは色がにごったもの。
自由な色使いが魅力の手織りなのですが
きれいなたて糸ときれいなよこ糸を
組み合わせたからといって
きれいな布に仕上がるわけではないのです。
お互いの魅力を引き立て合う色もあれば
打ち消し合う色もあるのです。
それは「この色は絶対にいい」とか
「この色は何にも合わない」
ということではなく
相性みたいなものなのです。
人生を振り返ってみても
「いやだなー」
と思っていたことが自分を鍛えて
そのあとにあったいいことを
引き立てるなんてことが
ありませんか?
そんな感じ。
きれいな色ばかり集めても
きれいな布にはなりません。
失敗から学び生かすことで
その後の人生が輝いてきます。
…。
……。
いや、ちがうな。
私はまだまだ
そんな言葉を裏打ちできるような
しっかりした人間ではありません。
失敗から学ぶって
言うほど簡単じゃありません。
毎日毎日ごはんを食べ、
眠り、働き、呼吸する
もがいてるひとりの人間です。
糸で言ったら
こんがらがってもしゃもしゃになってます。
ダンゴ状態よりはマシになったけど
すーっと通った状態からはほど遠い。
私の人生を布に例えるとしたら
うまいこと織れなくて
投げ出したい時もあったけれど
ほどいたり整えたりしながら
長く織り進めてきた布です。
最初の頃に「こんな布を織りたいな」
と思っていたものからは違ってしまったけど
最後まで織りきりたいなと思います。